
近年はユーザーのニーズが多様化しており、ユーザーがゲームに満足するために実装すべき機能も増えています。なかでも、クロスプラットフォーム(マルチプラットフォーム)は顧客満足度を高めるために実装したい機能のひとつ。この記事では、クロスプラットフォームの概要や実現する方法までをご紹介します。
そこで今回の記事では、クロスプラットフォーム・マルチプラットフォームの基本的概要と、目的や技術的な障壁について解説します。ゲームにクロスプラットフォームの導入を検討しているのなら、この機会に詳細をチェックしてみてください。
目次
- クロスプラットフォームとは?
- クロスプラットフォームにはどんな目的がある?
- クロスプラットフォームを実現するための障壁
- Diarkisでクロスプラットフォームを実現しよう
- ゲーム開発にDiarkisを利用するメリット
クロスプラットフォームとは?
まずはクロスプラットフォームの概要について見ていきます。
そもそもクロスプラットフォームとは、IT用語の文脈で使う場合(1)と、ゲーム開発の現場で使われる場合(2)によって意味合いが変わってきます。
1. プログラムが複数のハードウェアにまたがって動作できるようにする
2. 異なるゲーム機で同じソフトをプレイできたりデータの共有ができたりする
この記事では2つめの定義に沿って、クロスプラットフォームについて解説していきます。
現代におけるクロスプラットフォームの代表的な例としては、異なるゲーム機器でプレイできるようにする「クロスプレイ」や、異なるゲーム機器同士でセーブデータを共有できる「クロスセーブ」などがあり、いずれも顧客のプレイ環境を制限しないための機能です。クロスプラットフォームを実装することで、ユーザーのプレイ環境に依らず快適なゲームを楽しんでもらえるうえ、これまではハードによって制限されていたターゲット層にもアプローチできるようになるため、顧客満足度の向上や売上の増加が見込めます。こうした背景があり、近年は多くのゲームタイトルがクロスプラットフォーム機能を搭載してリリースされています。
クロスプラットフォームにはどんな目的がある?
ここからは、クロスプラットフォームによって達成したい目的について詳しく見ていきましょう。
まず、クロスプラットフォームを実現することで、ユーザーに対して以下のようなメリットが生まれます。
1. 複数のゲーム機器(スマホやPC含む)でゲームをプレイできる
2. 複数のゲーム機器でセーブデータを共有できる
3. ゲーム機器がなく、これまでプレイできなかったゲームが遊べるようになる
この3つのメリットによって、ユーザーは新たなゲーム体験を得られます。すでに多くのコンテンツが供給され続けている現代。マーケティングの観点から見ても、これからは「いかに面白いゲームを創るか」という視点だけではなく、「いかに快適に遊べる環境を用意するか」という視点にも着目しなければなりません。
クロスプラットフォームを実現すれば、上記の3つのメリットによってユーザーに快適なプレイ環境を提供できます。クロスプラットフォームの目的は、これらのメリットを提供することであり、その先にある高い顧客満足度を実現することです。また、先述のようにこれまでリーチできなかった顧客層にもアプローチできるため、売上の増加を狙うことができます。クロスプラットフォームは、どのようなゲームであれ、実装を検討したい機能であると言えるでしょう。
クロスプラットフォームを実現するための障壁
ここまでクロスプラットフォームを実現するメリットや目的についてご紹介してきました。しかし、クロスプラットフォームを実現するにはいくつかのハードルが存在します。
ここからは、具体的にクロスプラットフォームの実現を検討している方に向けて、ハードルの内容や解決方法を解説します。まずは、クロスプラットフォームを実現しようとする際に直面する主なハードルをご紹介します。
1. マルチ展開にあたって素材を個別に用意する必要があり、コストがかかる
2. OSごとの不具合に対応するのが難しい
3. 国内での開発事例が少なく、ノウハウが不足している
これらのハードルをクリアしなければ、クロスプラットフォームの実現は難しくなってしまいます。
ゲームタイトルをマルチに展開するにあたって、場合によってはゲーム中の素材を各OS用に個別に用意する必要があります。ひとつのプラットフォーム向けにリリースする場合に比べて予算が膨らんでしまう可能性があるでしょう。また、リリース後のバグ修正をおこなう際に、OSごとの対応に追われる可能性も出てきます。加えて、国内でクロスプラットフォームを実現したケースはまだ少なく、参考になる先行事例が見つかりにくいという要因も実現を阻害しています。
クロスプラットフォームを実現するためには、「これらのハードルをどのように解決するか」を考えなければなりません。そこでご紹介したいのが、クロスプラットフォームを実現するためのツール「Diarkis」です。
Diarkisでクロスプラットフォームを実現しよう
これからクロスプラットフォームを実現しようと考えている方におすすめしたいのが、弊社の開発した「Diarkis」です。
昨今のゲームには欠かせなくなっている「ユーザー間のリアルタイム通信」を誰でも実装できるように考案されており、大規模な通信を必要とするアプリゲームやIoT製品、VRアプリの開発など、さまざまな用途でご活用いただける製品となっております。また、Diarkisを活用すれば、誰でも手軽にクロスプラットフォーム機能を組み込んだゲームを製作できます。
これまでのゲーム開発方法では、PlayStationやXBox、Nintendo Switchといったプラットフォームごとに提供されているフレームワークを作る必要がありました。また、ユーザー同士がリアルタイムで対戦するためには、先述したリアルタイム通信のための機能を実装しなければなりません。
しかし、これらの機能を実装するために活用するフレームワークは、プラットフォームごとに固有のものが用意されています。たとえば、PlayStation用のソフトにリアルタイム通信を実装するには、PlayStation用のフレームワークを利用しなければなりません。そして、このフレームワークはXBoxのソフトには流用できません。
こうした背景があり、プラットフォームをまたいだリアルタイム通信機能は実装されにくいという実情がありました。つまり、ソフトが同じであっても異なるプラットフォームで遊んでいるユーザー同士はリアルタイム通信ができず、対戦相手は同じプラットフォームのユーザーに限られていたのです。結果として、プラットフォームをまたいだリアルタイム通信機能を実装するには、提供されたフレームワークを利用せずに機能を実装しなければならず、実現には高いコストや技術力が必要でした。
しかし、ここで紹介した弊社のサービス「Diarkis」のように、クライアントとサーバー間のリアルタイム通信を処理するソフトウェアエンジンを用いることにより、プラットフォームによらないリアルタイム通信機能が手軽に実装することができます。
Diarkisを利用すれことで、高いコストを払ったり、高い技術力がなくても、誰でもクロスプラットフォームを実現することができるようになるのです。
ゲーム開発にDiarkisを利用するメリット
Diarkisを活用するメリットはクロスプラットフォームの実現だけに留まりません。Diarkisは、他にも大規模なゲームアプリの開発を手助けするさまざまな機能を備えています。たとえば、柔軟なマッチメイキング機能や同時多数接続、ルーム形式のマルチプレイヤーコミュニケーション、MMO形式の機能に至るまで、数多くの機能を標準装備しているフレームワークエンジンです。
さらに、データを並列に分散処理することによってサーバーにかかる負荷を減らす「分散スケール」という考え方のもと、クライアントの増加に伴ってサーバーが自動的にスケールするオートスケール機能を備えています。その結果として、高い耐障害性とパフォーマンスのスケールアウトを兼ね備えているのが最大の特徴です。また、サーバー更新時にもサービスを中断せずにアップデートを済ませられるので、接続しているユーザーの満足度を低下させずにサーバーの維持・管理を進めることができます。
誰でも手軽にクロスプラットフォームが実現できるだけではなく、高い処理機能も併せ持ったDiarkis。30日間の無料トライアルも実施していますので、ぜひこの機会にお試しください。