
「クロスプラットフォームのメリットは何か」
「どのようなツールがあるのか」
このような疑問を抱えていませんか?
クロスプラットフォームとは、iOSやAndroidなど異なるOS上で、同じ仕様のアプリケーションを動作させるプログラムのことです。
iOSやAndroidのように、複数に対応したアプリを作るなら必須の技術です。
しかしクロスプラットフォームにはどのようなメリットがあるのか、どんなツールを使えばいいのかなど、分からないことも多いでしょう。
そこでこの記事では、クロスプラットフォームについて詳しく解説します。
読み進めることで、以下のことがわかります。
- クロスプラットフォーム開発を導入するメリット
- クロスプラットフォームのタイプと特徴
- クロスプラットフォーム開発に使えるツール
詳しく知りたい方は、ぜひご一読ください。
1. クロスプラットフォーム開発 導入メリット
クロスプラットフォームには、以下のようなメリットがあります。
- 開発量の削減・開発効率化
- メンテナンス性アップ
理解しておくことで、よりクロスプラットフォームを有効活用していけます。それぞれのメリットを順番に見ていきましょう。
開発量の削減・開発効率化
クロスプラットフォームを導入すると、システム開発量の削減・開発効率化につながります。
なぜならクロスプラットフォームによって、複数のアプリをまとめて作成できるためです。
モバイルアプリを開発する場合、iPhone・Androidに対応したものを作成することになります。どちらか片方のみの対応でもいいのですが、それではユーザー数が限られてしまいます。
日本国内のスマートフォンは、Androidが3割、iOSが7割という使用割合です。
仮にiOS対応のアプリを作っただけでは、Androidを使用している残りの3割のユーザーを逃してしまい、無意味な機会損失となってしまうのです。
しかしiOSとAndroidでは、仕組みが異なります。そのため、両方に対応したアプリを作るとなると、実質別のアプリを開発することとなり、時間がかかってしまいます。
クロスプラットフォームを使えば、1度に複数のOSに対応した仕様のアプリ開発が可能です。
1度の作業で済むので、開発量・時間を大幅に減らせます。
メンテナンス性アップ
クロスプラットフォームを使うとコーディングが1回で済むので、開発が効率化され、仕様変更の工数も削れます。
システム開発ではクライアントの要望が変わる、想定していなかった仕様の追加などで、仕様変更の機会は多いです。
もしiOS・Android両方のアプリを開発していたなら、2回修正が必要で、多くの手間と時間がかかってしまいます。
クロスプラットフォームで開発していれば、複数のOSに対応した仕様です。そのため、iOS・Androidのように別々のOS対応であっても、1回の修正で住むので大幅な短縮につながります。
2. クロスプラットフォームのタイプと特徴
クロスプラットフォームには複数の種類があり、特徴が異なります。
クロスプラットフォームのタイプは、以下の2つです。
- 更新頻度の高い情報が中心
- ダウンロード型
それぞれの特徴を詳しく解説します
更新頻度の高い情報が中心
ニュースアプリやECサイトなど、随時更新が必要なものです。このタイプは「ハイブリッド型」と呼ばれています。
ハイブリッド型は、HTML5/JavaScriptのWebベースで動作するツールです。スマートフォンのアプリに組み込まれており、Webページを「Chrome」や「Safari」などのブラウザと同じように表示する機能があります。
ハイブリッド型は、ネイティブアクセス・コードの部分的な共通化ができるのが特徴です。Web開発の知識で作れるため、導入ハードルが低く、コストを抑えられます。
しかし機能の一部をWebに頼る分、処理速度が遅いという問題があります。また、高度な機能の実装も難しいです。
ただ、ニュースアプリやECサイトは、動作速度を重視しませんし、デバイス固有機能(カメラやGPSなど)との連携やオフラインでの利用ニーズは低いです。
そのため、ハイブリッド型のデメリットは問題にならず、コストを抑えられるという面で適しています。
ダウンロード型
ダウンロード型には、ゲームアプリ・ビジネスアプリなどが該当します。適しているクロスプラットフォームのタイプは「ネイティブ型」です。
ネイティブ型は、OSプラットフォーム上のレンタリングエンジンを利用するタイプです。フレームワークからOSのUI部分を操作する感覚なので、扱いやすいという特徴があります。また、処理速度が高速なので、スムーズに動きます。
ゲームアプリやビジネスアプリは、動作速度が重要です。特にゲームアプリは、動作が遅いと、プレイに悪影響となり、ユーザーに満足してもらいにくいです。
さらにオフライン環境でも対応しているので、ゲームアプリやビジネスアプリのニーズに幅広く対応していけます。
3. クロスプラットフォーム開発に使える代表的なツール
クロスプラットフォーム開発に使えるツールは複数です。その中でも、代表的なツールは、以下の4つです。
- Xamarin
- React Native
- Unity
- Unreal Engine
順番に見ていきましょう。
Xamarin
XamarinはMicrosoft社が提供しているツールで、iOSやAndroid、Mac向けのネイティブアプリを開発可能です。
OSの開発言語をC#(Microsoft社が開発したプログラミング言語)に置き換えることで、クロスプラットフォームに対応できます。
Microsoft社が開発したものですが、Windows以外にもMac OSやiOS、Androidといった他のOSに対応しています。
iOSをAndroid、WindowsをMacというように変換することで、クロスプラットフォームに対応する仕組みです。そのため、多種多様なWebアプリケーションを開発可能で、ネイティブアプリを開発するのに役立ちます。
React Native
React Nativeは、Facebook社が開発したJavaScriptの開発環境で、iOS・Androidといったモバイルアプリ向けのツールです。JavaScriptのコードを書ければ、iOSとAndroidの両方に対応したアプリを開発できます。
React Nativeでは、HTMLとCSS、JavaScriptの3つを同じ要素として扱います。開発においては、JavaScript以外のコードを使う必要がありません。そのため、コードの大部分を共通化でき、開発時間や負担を大幅に減らせます。
React Nativは処理速度が評価されており、InstagramやSkypeなど、さまざまな企業でも導入されています。
Unity
Unityは、アメリカのビデオゲームソフトウェア会社「Unity Technologies」社が提供するゲーム開発環境です。C#やJavaScriptを利用して、ネイティブアプリを作成できます。
もともとはMac向けの開発環境でしたが、現在はWindowsやiOS、Androidなどさまざまなゲーム機に対応しています。
Unityはゲーム開発に注力して作られており、3Dのゲーム開発も少ない日数で手軽に行えます。プログラミングもしやすいので、ほとんどコードを書くことなくゲーム開発が可能です。
また、Unityはクロスプラットフォーム対応なので、WindowsやMacなどのPC向けやiPhone・Androidなどのスマホゲームも作成できます。ゲーム開発をしたいなら、適したツールといえます。
Unreal Engine
Unreal Engineは、Epic Games社が開発した2D・3Dゲームなどが作れるツールです。
3Dゲームの開発が主流で、高いグラフィック機能が「ファイナルファンタジー」や「ドラゴンクエスト」などの人気作にも活かされています。
Unreal Engine自体のグラフィック性能が高いため、グラフィック開発にかける時間を減らせます。
また、Unreal Engineは3DCGやVRの作成も可能です。ゲーム開発以外にもさまざまな用途に対応しており、幅広く活用されています。
4. クロスプラットフォーム開発者の抱える課題とは
非常に優れた機能を持つクロスプラットフォームですが、開発されている方はさまざまな課題を抱えています。
ここからは、クロスプラットフォーム開発者が抱える問題について解説していきます。
- 開発の進め方
- メンバー同士で仕様をどう擦り合せるのか
- コンソール系はクロスプラットフォームにしないと参加人数を稼げない
順番に見ていきましょう。
開発の進め方
クロスプラットフォーム開発の進め方は、スキルや事情によってさまざまです。
隙間バイトアプリの「タイミー」では、最初にiOSアプリをリリースし、約1年遅れでAndroid版がリリースされました。これは、担当者が書けるのがiOSだけだったというリソース的な問題です。
開発期間が1ヵ月ほどでしたが、チームはベテランエンジニア以外中堅か初心者が中心です。それぞれが一斉に画面を作り別々に実装していったため、統一性はない状態でした。
他のアプリ開発者には、新規案件時に人が集まりやすそうな言語(使える人が多そう)やアーキテクトで進めている方もいます。クライアントの要望によっては新しい技術を使うこともあり、臨機応変に対応する形です。
チームにスキルがあるメンバーが集まるかによって左右されるため、いい人材を集めることの苦労は多い傾向にあります。
メンバー同士での仕様の擦り合せ
チームのメンバー同士での擦り合わせについても、開発者によって異なります。
積極的に話し合いを行う方だと、ホワイトボードに設計やその意図を書いて提示し、改善案を出してもらう形をとっている場合があります。具体的なイメージを伝えてから、実際にコードを出して話し合う形です。
場合によっては意見が対立しますが、議論があったほうがいいものが作れる傾向もあるようです。
人数が少ないチームだと、コード改善の意見をトップの方がもらうパターンが多く、話し合いはあまり行われません。いい意見だと判断すれば、トップの方が採用する形です。
メンバー同士の擦り合わせは、チームの規模や開発者の考えによって異なります。これが正解というものはないので、どの開発者にとっても課題のひとつです。
5. 株式会社Diarkisの強み
クロスプラットフォームを活用しアプリを開発するなら「Diarkis」がおすすめです。
Diarkisは、オンラインマルチプレイゲームを実現させるためのフレームワークエンジンで、自律して起動・動作するサーバを持ち、クライアントサイドにも対応しています。
Diarkisには、以下の強みがあります。
- パフォーマンスのスケールアウトと耐障害性を両立させている
- サービスを中断せずサーバー更新が可能
順番に見ていきましょう。
強み1. パフォーマンスのスケールアウトと耐障害性を両立させている
Diarkis は「リアルタイム通信エンジン」として設計されています。そのため、パフォーマンスのスケールアウト(コンピュータの台数を増やして増強する)と耐障害性を両立させています。
既存のサービスは、各サーバーの処理能力を高めることを中心とした設計です。ただこれでは、システムを構成するハードウェアのひとつが故障すると、システム全体が停止してしまいます。
スケールアウトである程度対処可能ですが、コンピュータの台数を増やし続けるのも限界があり難しいです。
Diarkisは、ユーザー間の通信を並列に分散することで、数百万の大規模ユーザーが接続できる仕組みを作っています。
そのため、サーバー障害が起きても、接続を切り替えるだけでサービスを継続可能です。
強み2. サービスを中断せずサーバー更新が可能
Diarkisは、クラスタのサーバー構成機能を活用することで、サービスを中断せずにサーバー更新が可能です。
開発したアプリケーション(機能やサービス)をサーバ上に配置すると、Diarkis Server Cluster内のサーバ・ポッドが古いものから新しいものに置き換わっていきます。
最終的には、すべてが最新に更新されるため、サービスを中断する必要がありません。
サーバー更新のためとはいえ、サービスの中断はユーザーに迷惑がかかってしまいます。Diarkisならサービスを中断する必要がないため、ユーザー満足度も維持できるでしょう。
6. クロスプラットフォーム開発には「Diarkis」をご活用ください
最後にここまでの内容をまとめます。
- クロスプラットフォームでアプリ開発の負担を大幅に減らせる
- 複数のタイプがあり、適したアプリが異なる
- クロスプラットフォーム開発にはさまざまな課題がある
クロスプラットフォームなら複数のOSに対応したアプリを、1度の作業で作れます。さまざまなツールがあるので、作りたいものに合わせて適したものを選んで活用しましょう。
中でも株式会社Diarkisが提供している「Diarkis」は、サーバー障害や更新を少ない手間で行えます。
サーバーを停止する必要がないので、ユーザーに迷惑をかけることもありません。
より効率的にクロスプラットフォーム開発をしていきたいなら、ぜひ活用してみてください。