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Web 3.0とは?活用されている技術や事例について解説します!

作成者: Diarkis マーケティングチーム|2022/02/22 0:56:37

「Web 3.0という言葉をよく聞くようになったけど実際にはどういう意味があるんだろう?」

「Web 3.0ではどんな技術が使われることが多いんだろう?」

このように考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。聞く機会が増えた言葉なので実際にどんなものなのか、なぜ注目を集めているのか気になってしまいますよね。

今回の記事では Web 3.0 の概念、活用されている技術や事例について詳しく解説します。Web 3.0 が注目を集める理由について把握し、現行のWeb 業界への知識をさらに高めましょう。

1. Web 3.0とは

次世代型のインターネットとも呼ばれることがあるWeb 3.0ですが、過去のインターネットとも結びつきが強い概念です。過去のインターネットとの違いについて把握するとより分かりやすくWeb 3.0について理解できます。

ここからはWeb 3.0だけではなく、過去のインターネットである「Web1.0」「Web2.0」についても合わせて解説します。Web3.0を理解する際に重要なポイントとなるので、それぞれの関係性、違いを把握して理解を深めていきましょう。

 Web1.0

Web 1.0は、1990年から2004年辺りまで続いていた情報の発信者と閲覧者が固定されていた時代のことを指します。1990年代にWorld Wide Web が普及し始め、個人やメディアがWeb サイトを用いて情報や考えを発信できるようになりました。

HTML 、HTTP 、URI (URL )によってWeb サイトが構成されており、コンテンツはほぼ読み取り専用でした。基本的にはテキストが主流の時代だったので、今と比べると静的なコンテンツが多く、情報の発信者と閲覧者に双方向性がなかったことが特徴です。

代表的なサービスはYahoo !、Google 、MSN サーチ / メッセンジャーで、ダイアルアップ回線を用いてインターネットに接続する時代でした。ダイアルアップ回線は低速で、画像1枚読み込むのにも長い時間がかかったほどです。

今の時代と比べるとまだまだ技術的に発展途上にあり、インターネット人口も少ない時代でした。

 Web 2.0

 Web 2.0は現代の私たちが触れているインターネット環境を指します。ユーザーがより自由な形でインターネットを活用できるように技術や整備が進み、双方向性の高いコミュニケーションを図れるようになりました。

また、Web 2.0の最大の特徴と言えるのがTwitter 、Facebook 、Instagram 、LINE などのSNS ツールの存在です。Web サイトを持たずとも誰もが気軽に発信できる様になった上に、コンテンツのシェアやショッピングもできます。

簡単に自分が欲しい情報にアクセスできる代わりに、Google 、YouTube 、Twitter など特定の運営企業に権力が集まる中央集権的な環境になりました。情報が一か所に集中するため、サイバー攻撃によるセキュリティリスクや情報漏洩が懸念されています。

そこで、権力の分散を解消できるとされているのが、Web 3.0の存在です。

 Web 3.0

5大企業 GAFAM (Google 、Amazon 、Facebook 、Apple 、Microsoft )により独占された権力の個人分散を目指すのがWeb 3.0です。Web 3.0ではブロックチェーン技術などを用いたデータの分散管理を実現します。

ブロックチェーン技術はビットコインやイーサリアムで活用されている技術で、インターネット上の取引データを正確に記録する技術のことを指します。複数のユーザーで取引情報が共有され、改ざんや複製などが難しくなるのがメリットです。

他にも分散型ネットワーク「IPFS 」、分散型アプリケーション「DApps 」などの技術が導入され始めています。このように分散性を高めることで、より安心してインターネットを活用できる Web 3.0の時代が始まりつつあるのが現状です。

2. Web 3.0が注目を集める理由とは

 Web 3.0 が注目を集める理由としてはセキュリティの強化以外にも、「データの自己管理に繋がる」「世界中どこでもサービスの利用可能」などのメリットがあります。それぞれのメリットを把握することで Web 3.0に対する理解度をさらに深められるでしょう。

ここからは、Web 3.0が注目を集める理由を3つに厳選して詳しくご紹介します。いずれも Web 3.0にて重要なポイントとなるので、1つずつ細かく確認していきましょう。

個人情報や行動履歴のデータの自己管理が可能

 Web 2.0 では便利なサービスが活用できる代わりに、個人情報や行動履歴のデータは運営企業に提供していました。情報漏洩のリスクがあるのはもちろん、Web 広告に関する表示にも影響のある部分です。

 Web サイトやSNS を見ていて、「自分にとって興味がある広告ばかり出てくる」と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。便利に感じる反面、監視されているような不自然さを感じる方もいらっしゃるはずです。

 Web 3.0では個人情報や、行動履歴のデータを運営企業に提供することなく自分で管理できます。情報漏洩のリスクやプライバシーについて悩んでいる方にとって、特に使いやすいインターネット環境になるでしょう。

セキュリティの強化

 Web 3.0 ではブロックチェーンなどの技術を活用し、取引履歴などを暗号化した上で、複数のユーザーの承認を経てセキュリティ性を高められるようになっています。特定の企業やサーバーに情報が集まっていた Web 2.0 よりも、高いセキュリティ性を確保することが可能です。

もし、データが改ざんされたり、不正が行われたりしたとしても複数のユーザーで共有している取引情報との差異が発生します。そのため、改ざんや不正をいち早く察知して対処することが可能です。

 Web 2.0 では実現できなかったセキュリティ性の高さを確保できるため、より安心してインターネットを活用できるようになるでしょう。

世界中どこでもサービスが利用可能

 Web 3.0 ではブロックチェーンに加わることに条件や権限は設定されていないので、国境の制限なく、誰でも自分の希望するサービスにアクセスできます。検閲などがある国などでも、関係なくサービスにアクセスできるのがメリットです。

例えば、中国では「グレートファイヤーウォール」という検閲システムが存在しており、 Google 、Twitter 、YouTube などのSNS にアクセスできません。一方で、分散型ストレージ、DApps を活用したアプリケーションなど Web 3.0のサービスであれば活用できます。

 Web 3.0が進めば、今まで自由にインターネットを活用できなかった国でも、より手軽にインターネットを活用できるようになります。

企業と直接取引することが可能になる

 Web 3.0 のネットワーク接続は仲介するサーバーを必要としないため、企業とユーザーが直接取引することが可能です。仲介手数料などの余計なコストを払う必要が無くなるので、コストダウンを図りやすくなります。

例えば金融仲介アプリケーションである「DeFi 」の例が分かりやすくなっています。DeFi では、取引記録がブロックチェーン上に記録されるため、中央管理者を置く必要が無く、手数料なしで銀行と取引することが可能です。

今後DeFi のようなサービスが様々な業界で活用されるようになれば、仲介者の役割を行っていた企業やサービスが不要となる時代が来ます。様々な企業でビジネスモデルに影響が現れることが予想されるでしょう。

3. Web 3.0を加速させるための主な技術 

 Web 3.0が実現できるようになった理由としては、様々な技術が活用されるようになったことが挙げられます。特にブロックチェーンがもたらした影響は大きく、Web 3.0を加速させるために必要不可欠な技術と言えるでしょう。

他にもAI 、IoT がもたらした影響も大きく、Web 3.0を構築する大きな要素となっています。ここからはWeb 3.0を加速させるための主な技術について詳しくご紹介するので、是非、ご参考にしてください。

ブロックチェーン

ブロックチェーンは情報を記録するデータベース技術の1つです。ブロックと呼ばれる単位でデータを管理し、ブロック単位で管理しているデータを連結した上で、同じデータを複数の場所に分散して保管しています。

仮想通貨「ビットコイン」の管理を実現するために考案された概念となっているのも特徴です。仮想通貨(暗号通貨)の多くは、第三者を介さずにユーザーどうしで直接取引が行われています。

取引履歴を正確に記録するためにブロックチェーンの技術が活用されています。ブロックチェーンは応用力が高く、契約や取引などを自動化し、より便利にするスマートコントラクトや、食品のトレーサビリティ確保に活用することが可能です。

 Web 3.0 において欠かせない技術の1つになっており、利便性やセキュリティ性の高さから今後も幅広い分野で活用されることが予想されます。

AI 

機械学習を行う人工知能であるAI も、Web 3.0を加速する技術の1つです。Web 3.0では、高度な機械学習技術を備えたAI を活用し、各ユーザーに適した情報をより速く提供することを目標としています。

現在のWeb サイトでは静的な情報、ソーシャルメディアを初めとするユーザー主導のコンテンツが大きな割合を占めています。情報を広く伝えることができても、個々のユーザーのニーズを満たすことはまだできていないのが現状です。

現在でもAI の開発は進んでおり、Web サイトやアプリが膨大な情報を処理し、ユーザーごとに最適な情報を提供できるようになりつつあります。

IoT

IoT は家電、建物、車、生活用品など様々なものがインターネットに繋がり、情報交換することによって相互で情報を制御することが可能です。現在、様々なものがインターネットに繋がるように、遠隔で操作・制御ができるようになり、利便性が高まっています。

IoT では今まで得られなかった利用者のデータが膨大に得られるようになり、ビジネスなどをさらに加速するヒントに繋がるでしょう。実際に様々な企業でAI を用いて分析され、多くのビジネスや製品で活用され始めています。

Web 3.0においても欠かせない技術となっており、様々な情報を多くのユーザーに最適な形で届けるために活用され続けることが今後も予想されます。

4. Web 3.0を活用した事例

 Web 3.0を活用した事例は国内外でも多く確認されており、それぞれの事例を確認することで Web 3.0がどのように実現しているのかより理解が深まります。特に「NFT 」「IPFS 」「Brave 」などは、Web 3.0との関わりが深い部分です。

ここからは Web 3.0を活用した事例を3つに厳選してご紹介するので、1つずつ確認していきましょう。

NFT

 NFT とは代わりのきかない特定の価値を持つトークンのことを指します。デジタルアート、ゲームキャラクター、アイテムなど様々なもので活用されており、最近では数十億円単位の価値がつくNFT なども現れているほどです。

ブロックチェーンが活用されているので、セキュリティ性が高く、安全に取引することが可能です。NFT があれば、本物と偽物を区別しやすくなり、唯一性や希少性を担保することに繋がります。

実際にアメリカのプロバスケットリーグであるNBA では、『NBA Top Shot 』というサービスを始めています。NBA 選手による名シーンをデジタルトレーディングカード形式で所有できるため、ファンの間で高い人気を博しています。

 NFT の利便性や希少性は非常に高いので、今後も様々な分野で活用されることが予想されるでしょう。

IPFS

 IPFS は「Inter Planetary File System 」の略称で、分散型プロトコルになっています。IPFS にはサーバーにアクセスするという概念がありません。「ノード」というネットワーク参加者がデータを管理し、情報へアクセスし取得する環境を構築することで、Web ページなどの閲覧が可能です。

サーバーに情報が集約しない P2P ネットワークと呼ばれており、アクセスが集中してサーバーがダウンしないというメリットがあります。また、コンテンツ自体ではなく、コンテンツから得られるハッシュ値へアクセスするのも特徴の一つです。

ハッシュ値に改ざんが加えられた場合は、識別子も変わってしまうため、すぐに不正が分かるようになっています。改ざんや不正などに強いネットワークが構築できるため、Web 3.0で今後も活用され続ける技術となるでしょう。

Brave

 Brave は個人データを収集する広告をブロックする機能があり、プライバシー保護を得意としている次世代分散型のWeb ブラウザです。月間アクティブユーザー数は5,000万人を超えており、ユーザーから高い評価を獲得しています。

広告をブロックすることが可能になっているため、動作が軽いのが強みです。より気軽な形でネットサーフィンや情報収集ができます。

また、日本国内で暗号資産取引所のビットフライヤーと連携しているのも特徴で、Brave 上でビットフライヤーのウォレットのやり取りが可能です。ブロックチェーンとの統合も進んでおり、今後さらなる人気を集めることが予想されています。

参照元:Web3ブラウザ「ブレイブ」、5000万MAUを突破

 

4. 過去のインターネットの知識も付けて、Web 3.0への理解を深めましょう!

2Web 3.0以前にはWeb 1.0、Web 2.0の存在があり、それぞれの課題を改善しつつ発展を行ってきました。それぞれの時代で何が課題とされてきたのか、どのような結びつきがあったのか把握すると、Web 3.0に対する理解度が深まります。

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