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メタバースを体感できるゲームとプラットフォームへの登録方法を紹介

作成者: Diarkis マーケティングチーム|2021/12/09 5:55:10

 

メタバースとは、 AR  (拡張現実)と VR (仮想現実)に対応している端末を使って、多くの人びととつながるデジタル空間のことを指します。メタバースという単語は、インターネット上に展開される先進的な仮想空間サービスを指す総称として用いられます。

メタバースという仮想世界の実現に、ゲームという手法が非常に役立っています。これまでの家庭用ゲーム機にあったバーチャル空間とメタバースを比較すると、 3D であること、アバターが存在すること、ほかのアバター(ユーザー)と 3D 空間を共有すること、空間内にオブジェクトを作れるなど、さまざまな違いがあります。

現在、仮想世界を楽しむゲームは複数存在しています。任天堂の「あつまれ どうぶつの森」もメタバースの一種です。

この記事では、メタバースが注目を浴びる理由をはじめ、メタバースのプラットフォーム、メタバースを体感できるゲームやメタバースの始め方について解説します。

1. なぜ、メタバースが注目を浴びているのか?

2020 年以降、新型コロナウイルスによって、私たちは、対面コミュニケーションやイベントの開催の難しさに直面しました。コミュニケーションの形を変えざるを得ない今、リアルにより近いコミュニケーション方法であるメタバースの活用が進んだため、注目を浴びるようになりました。

 この項目では、 VR 空間上でのコミュニケーションの活性化と新たなワークスペースの登場について説明します。

VR空間上でのコミュニケーションの活性化

3D 空間であるメタバース上では、仮想世界でありながらリアルに近いコミュニケーションを取れます。また、メタバースによって移動コストや誰かと会うための物理的なスペースが必要なくなりました。これにより、より安価でスピーディなコミュニケーションを提供できるため、コミュニケーションが活性化します。

 最近では、 VR 技術によって 3DCG を平面なスクリーンに表示するだけではなく、専用ゴーグルを通じて仮想空間の中にいるような視覚体験をしたり、手ぶり身ぶりでアバターを自由に操作したりできるようになっています。

このような VR 技術の急激な高度化により、メタバースという仮想空間のなかでのコミュニケーションがより自然に、より手軽に行えるようになっています。

業務部門が抱える課題をITで解決

新型コロナウイルスによってテレワークが普及した結果、企業業務部門が頭を悩ませたことの 1 つに社内のコミュニケーションが挙げられるでしょう。その解決の糸口を握るのが、メタバースで、ワークスペースとしても活用され始めています。それぞれが違う場所にいても、まるで同じ空間にいるかのようにコミュニケーションを取ることができます。

フェイスブック改めメタは、バーチャル会議室「 Horizon Workrooms 」のオープンベータ版を一般公開しています。オープンベータ版は、メタの傘下である Oculus が 2020 年 10 月に発表した「 Oclus Quest 2 」で、誰でもダウンロードできます。


「 Horizon Workrooms 」は、自分のアバターや一緒に仕事する人びとのアバターが同じ空間に集まって一緒に仕事するバーチャル会議室です。 身ぶり手ぶりでアバターを操作できます。「 Horizon Workrooms 」では、アバターと空間オーディオ技術を使用しているため、同僚のアバターが着席している方向から声が聞こえてきます。

ホワイトボードに PC の画像を貼り付けて共同編集できますし、端末をペンのように使って図を書くこともできます。ホワイトボードの画像は、会議が終われば画像として参加メンバーと共有できます。

メタバースでは、テレワークのため物理的に一緒にいない同僚と、まるで同じ空間にいるような感覚を持ちながら会議を進められます。

また、XR領域における大型イベントの企画・制作・宣伝や、パートナー企業との新規事業開発を手がけるVR法人 HIKKYでは、「バーチャルマーケット」というイベントを主催しています。「バーチャルマーケット」では、現実世界と同様にショッピングを楽しむことができ、新規市場として企業から注目を集めています。

「バーチャルマーケット」には世界中から100万人以上の人が訪れ、過去のイベントでは、JR東日本やヤマハ発動機、NTTdocomo、BEAMSなど、さまざまな分野の企業が出展しています。


現実世界で店舗を構えるには工事が必要ですし、コストもかかります。展示会への出展では、改修工事や撤去作業をせねばなりません。ところが、VR空間への出展ならURLをクリックするだけでアクセスできます。バーチャルマーケットには20〜30代男性が多く参加します。とある企業は、これまで接点を持つことが難しかった潜在顧客と接点を持つことができたという好事例もあります。

VR空間でできることは次々を増えており、企業にとって、課題解決やメリットとなることとも多くあります。働き方改革や多様性に関する課題解決にも役立つかもしれません。


メタバース上のNFT活用による経済活動

ブロックチェーン技術を使用したメタバースでは、 NFT の土地やアイテムなどを仮想通貨や法定通貨で取引できるため、メタバース内はもちろん、メタバース外でのNFTの売買ができるようになりました。現実世界で土地やアイテムなどを売買するのと同じように、メタバースの土地やアイテムなどを売買して収益化できます。

 NFT とは Non Fungible Token の略で、代替不可能なトークンのことを指します。 NFT はブロックチェーンを利用したデジタルデータの一種です。

画像や動画、アートや音楽、コレクターズアイテムのような唯一無二で代替不可能なデジタル資産の所有証明書をブロックチェーン上に記録し、固有の価値を持たせます。ブロックチェーンとは、取引の内容を履歴として残し、改ざんから守る技術です。

これまでメタバース内で使える通貨はゲーム内通貨のみでしたが、 NFT によって仮想通貨や法定通貨を使用できるようになり、メタバースの外でも取引できるようになりました。 NFT と仮想通貨を使えば、現実の世界と同じような経済活動をメタバースで実現できます。


仮想通貨・NFT業界のバブルの影響

NFTは、これまでで最大の盛り上がりを見せています。 2021 年 8 月 25 日のロイター通信によると、世界最大の NFT 取引プラットフォーム「 Open Sea 」の 8 月初めからこれまでの取引高が 19 億ドル(約 2,000 億円)と、 3 月の 1 億 4,800 万ドルの 10 倍以上に達したといいます。 2021 年 1 月は 800 万ドル余りにとどまっていたのですから、 NFT 熱が高まっているのがわかります。

 実際、日本では NFT の可能性への期待がとても高く、 NFT 市場は急拡大しています。日本で NFT コンテンツを手がける有名クリエイターの中には 1 作品で 1,300 万円を売り上げている人もいるといいます。

 海外では、 NFT を売買できるプラットフォームである NFT マーケットプレイスが活況です。日本国内では、国内ネット企業の参入が目立ちます。コインチェックが一歩抜きん出ていますが、メルカリ、 GMO 、 LINE も追従。 2021 年 4 月 2 日には、メルカリがブロックチェーンに関するサービスを展開する子会社「メルコイン」の設立を発表していますし、直後の 4 月 7 日には GMO も NFT 事業への参入を発表しています。

 日本には、人気の高いエンタメコンテンツが数多くあります。だからこそ NFT の高まりは日本にとって大きなビジネスチャンスとなる可能性があります。


2. おすすめの「メタバース」プラットフォーム

メタバースを利用するためのプラットフォームは、いくつか存在します。
そのなかからおすすめのプラットフォームを 2 つ、厳選して紹介します。

① Decentraland


「 Decentraland (ディセントラランド)」は 2015 年にアメリカで誕生し、 2020 年から一般公開されているメタバースプロジェクトの名称です。仮想世界の名称も Decentraland と名付けられています。「Decentraland」はブロックチェーン技術を用いており、暗号通貨分野で注目を集めています。「Decentraland」には、 Web ブラウザさえあれば誰でも無料で参加できます。

 ユーザーは LAND と呼ばれる土地や ESTATE と呼ばれる区画を購入したり、持ち主から借りたりして、その土地の上でさまざまなサービスを提供できます。ゲームを楽しめるスペースを設置し来場者から入場料をもらったり、アバター用のファッションやデジタルツールを売る店舗を設置し、アイテムを販売したりできます。

「Decentraland」は、ユーザーのアイデア次第でさまざまなことができる仕様となっており、2006~2007年に一大センセーションを巻き起こした「SecondLife」に似ているメタバースだと言えます。

 

② DvisionEnjin Network 


NFT 特化型プラットフォームとブロックチェーンゲーム開発で知られる「 Enjin (エンジン)」とブロックチェーンやブロックチェーンベースのVRゲームや NFT などのメタバース・プラットフォームを開発する「Dvision Network」が提携し、「Dvision Network」は誕生しました。

「Dvision Network」では、ユーザーがキャラクター作成機能を使ってアバターとなる NFTをデザインし、自分の好きなブロックチェーンで発行できます。コーディングの知識や経験がなくても NFT を作れる仮想世界です。独自の VR 技術を使い、誰もが NFT を創作して販売できます。

 

3. メタバースの始め方はこの流れ

メタバースに興味を持っている方なら、上記のようなプラットフォームを利用してメタバースを始めたいという人もいるでしょう。この項目では、すぐに始められるようにメタバースの始める際の流れを紹介します。

国内の取引所の口座開設・入金

最初に仮想通貨取引所に口座を開設し、入金します。ただし、メタバース上で使用できる仮想通貨のほとんどが、国内の仮想通貨取引所で取り扱いがないため海外の取引所で仮想通貨を購入する必要がありますが、海外の取引所では日本円での入金に対応していないため、国内の取引所でイーサリアムや BTC を購入して送金します。

仮想通貨取引所の国内最大手はコインチェックです。特にこだわりがなければ、コインチェックに口座を作るといいでしょう。スマートフォンからも登録できます。口座を開設したら、銀行振込やコンビニ収納代行を利用してコインチェックへ日本円を入金します。

コインチェックから海外仮想通貨取引所へ送金

コインチェックの口座に入金後、販売所で BTC を購入し、海外の仮想通貨取引所に送金します。送金した海外の仮想通貨取引所で MANA を入手します。


海外仮想通貨取引所から MetaMask へ送金

MetaMask とは、仮想通貨を保管するためのウォレットです。 MetaMask の公式ホームページからダウンロードして利用します。ウォレット画面にある「 Account1 」をクリックし、ウォレットアドレスをコピーします。コピーしたウォレットアドレスを、海外取引所の送金ページに貼り付けて MANA を移動させます。出勤画面では、ネットワークとして「 ETH Ethereum(ERC20) 」を選択して数量を入力し、送金します。

MetaMaskの公式ホームページはこちらです。
https://metamask.io/

Decentralandへ登録する

Decentraland の公式ホームーページにアクセスし、「 GET STARTED 」をクリックし、次の画面で「 Play 」をクリックします。すると、ウォレットの選択画面になるので、 MetaMask を選びます。

MetaMask から Decentraland へ接続してよいか承認を求められるので、署名して進みます。これで Decentraland を利用する準備が整います。

Decentralandの公式ホームーページはこちら
https://play.decentraland.org/


実際に Decentraland をやってみる

Decentraland を利用する準備が整ったらまず初めにアバターを作成し、自分のユーザーネームとメールアドレスを入力して規約に同意します。

これですべての準備が完了です。 Decentraland の世界を楽しみましょう!

 

4. メタバースに該当するゲームを紹介

メタバースのデジタル空間を体感できるものには、ゲームがあります。ここでは、メタバースに該当するゲームを4つ、紹介します。有名タイトルもあるので、すでにメタバースを体感したことがあるかもしれませんね。

フォートナイト

フォートナイトは、 Epic Games が提供しているバトルロワイヤルゲームです。フォートナイトでは、ユーザーがコンテンツを作れるクリエイティブモードを提供しており、ユーザー自身が作った自分のスキンや動きを見せ合ったり、友達とボイスチャットで会話したり、ユーザー同士のコミュニケーションを楽しめます。     

マインクラフト

 Minecraft (マインクラフト)は、 2009年 に Notch 氏が開発を始めたサンドボックス型のものづくりゲームです。ブロックやエンティティで構成された 3D 環境の中で、自由に自分の世界を構築します。アバターのコスチュームを変更したり、プレイヤーのオリジナリティあふれる建物を構築したり、プレイヤー同士がいっしょになってサバイバルを楽しんだりできます。

 マインクラフトは、現在、ブロックチェーン技術を取り入れようとしています。近い将来、マインクラフトの世界の中でゲームアイテムなどの売買ができるよう、開発を進めています。

VRChat

Cluster は"引きこもりを加速する”という珍しいコンセプトを掲げたバーチャル SNS です。バーチャル上に新たな社会やコミュニティを作ろうとしているサービスです。

Cluster はバーチャルイベントのプラットフォームとしてサービスを開始しましたが、スマートフォン版をリリース後に大型ワールドやイベントを公開したのをきっかけに、バーチャルSNSとして再スタートを切りました。「バーチャル渋谷」や「ポケモンバーチャルフェスト」などの大型ワールドやイベントは、 Cluster によるものです。

 ユーザーは 3D アバターを選んでバーチャル空間に入り、公開されているワールドを散歩したり、音楽ライブやイベントに参加したりできます。

VR ヘッドセット、 PC 、スマートフォンから手軽にアクセスでき、バーチャルのイベント会場やユーザー同士が交流できる空間として利用されています。 PC 版では、 VR ヘッドセットを装着して入場すると、さらなる臨場感を楽しめます。

VR法人 HIKKY

VR法人 HIKKYは、世界最大のVRイベント開催とVR開発エンジンの提供を通じて、プラットフォームの壁を越えたオープンメタバースを実現する企業です。XR領域における大型イベントの企画・制作・宣伝や、パートナー企業との新規事業開発を手がけています。

ユースケースは、車の内覧・試乗、バーチャルシアター、バーチャルショップなどさまざまあります。要望にマッチした最適なVRシステム設計によって、VRならではの圧倒的な体験をもたらすコンテンツを設計しています。VRのハードルの高さを感じさせないサポート体制により、

HIKKYが主催するイベント「バーチャルマーケット」は2つのギネス世界記録に認定されており、HIKKYが手がけたプロジェクトは、VR Awards 2020「VRマーケティング部門」最優秀賞やXR Creative Award 2020最優秀賞を受賞しています。


5. メタバースはまずゲームで体感するのがおすすめ

メタバースの世界を体験するなら、ゲームから始めるのがおすすめです。フォートナイトのようなビッグタイトルなら、手軽に始めることができます。

また、プラットフォームへの登録もそう難しくありませんので、ゲームを通じてもっとメタバースの世界を楽しみたくなったらトライしてみてみることをおすすめします。