2018年にブームが到来して以来、次世代の資産運用としても注目されている仮想通貨。2022年はDAOという分散型自立組織によって運営される組織が注目を浴びています。
DAOはWeb3.0によって実現されるブロックチェーンの技術を応用した組織であり、参画者一人一人が互いに情報を監視し合い、暗号資産の取引を行うといった仕組みです。
この記事では、DAOの仕組みや特徴、オススメの銘柄をそれぞれ解説していきます。
DAOはDecentralized Autonomous Organizationの略で、日本語に直訳すると「分散型自立組織」です。
「自律分散型組織」とは、特定の管理者や企業を持たず組織内の一人一人が自律的に運営する組織のことを指します。
典型例として挙げられるのが、2018年以来ブームとなったビットコインです。ビットコインの最大の特徴として、「セキュリティレベルが非常に高い」ことが挙げられます。
ビットコインの仕組みは「政府や金融機関を通さず金融資産のやり取りが出来る」ことであり、取引履歴やデータは全てブロックチェーンと言う技術によって管理されるのです。
ブロックチェーン上で管理される金融資産の取引データは全て1方向にのみ繋げられるため、過去の記録の改ざんはほぼ不可能と言われています。
DAOはこの仕組みを実現した仮想通貨の代名詞とも呼ばれており、分散型自立組織を世界中に広めたビットコインの特徴を網羅しているのです。
DAO関連の仮想通貨銘柄には、以下3つの特徴があります。
これらの共通点は「自由度が高い」ことです。以下では、自立分散型組織における3つの大きな特徴を解説します。
DAOならではの特徴としてまず挙げられるのが、管理者が不在であることです。
従来の金融機関には取引履歴やデータを集めて管理する場所や責任者が存在するものの、DAOには明確な管理機関や責任者が存在しません。
DAO内で行われるイベントの意思決定は、参画している構成員一人一人が平等にルールの決定や投票を行う構造となっています。
中には組織内部の構成員同士の承認を必要とする運営資金もあるものの、基本的には明確なリーダーや責任者の管理なく構成されている組織です。
運営の透明性が高いことも、DAOの大きな特徴の一つです。
DAOはブロックチェーン上で個々の情報資産が管理されているため、誰でもその内容を閲覧することができることから、セキュリティ面に優れている仕組みを確立しています。
またこれらのブロックチェーン上にはDAO内で行われる全ての取引情報やデータが記録されているため、誰でも財務情報を監査できることも安全性の高さの一つの理由です。
DAOの3つ目の特徴として挙げられるのは、誰でも参加が可能であることです。
DAOへの参画に必要なものはインターネット環境だけであり、誰でも保有して意思決定に携わることができるようになります。
また既存の仕組みだけでなくDAO上での新しい提案やルールの変更、それらに対する投票にも参加することができるため、非常に自由度の高い組織です。
ここからは、皆さんが実際にDAOを利用するにあたって必要な具体的なステップを順々に紹介していきます。
DAOへ参画するには、まずは専用の口座を開設することが必要です。
専用の口座はCoincheckというサイトで開設することができるため、下記のページをチェックしてみましょう。
登録に必要な時間はわずか5分程度です。本人確認には運転免許証やパスポートなどの身分証明証のいずれか一つが必要になるため準備しておきましょう。
口座の開設が完了したら、次は海外取引所またはMetamask(メタマスク)への送金を行います。
MetaMaskとはイーサリアム系の仮想通貨ウォレットのことを指し、DAOの中で取引が行われる通貨を入れておく財布の役割を果たすものといったイメージです。
海外の取引所では日本円が使えないため、口座を開設した後には組織内での取引に使われている通貨を購入する必要があります。
入金方法は銀行振り込みやコンビニ入金、クイック 入金から選択可能で、手数料を安くしたい場合は銀行振り込み、即日で入金したい場合はクイック 入金がオススメです。
海外の取引所は国内のものと違い、中には日本の金融庁の許可が下りていないものもあります。選択の際にはリスク管理を徹底し、無理のない取引を行うことを心がけましょう。
海外の取引所またはMetaMaskへの送金が終わったら、実際に送金した通貨を使ってガバナンストークンを購入してみましょう。
ガバナンストークンとは「所有者が組織内においての新機能の提案や意思決定を行うために必要な権利を示すもの」であり、購入して保有することで手に入れることが出来ます。
DAOにおける分散型自立組織は、このガバナンストークンを持つ個人同士のコミュニケーションによって成り立っているのです。
こちらの段落では、実際にDAOで注目されている仮想通貨の銘柄5つを厳選して紹介していきます。
BitDAOはDAOの中で最も名のしれた仮想通貨の銘柄の一つであり、シンガポールの取引所・Bybitが主体となって運用しているDAOプロジェクトです。
近年注目を集めているDefi市場における振興プロジェクトの発掘・支援を行うのが目的のプロジェクトであり、「Alan Howard」や「kenetic」などの大手企業からも出資が行われています。
BitDAOは「参画者が既存の金融サービスよりも高いリターンを得るための仕組み」を作ることを目標とした様々なプロジェクトへの資金が投資家から集められているのです。
そしてBitDAOの保有資産が上がり続けることで、参画者への配当金も増えるといった仕組みが確立されています。
Dashは2014年にXCoinとしてリリースされた仮想通貨の銘柄であり、P2P(Peer to Peer)という複数の端末間での通信を行う方式が取り入れられています。
Dashの強みは取引の即時性の高さであり、送金や決済などの取引において必要な時間はBitCoinなどは2分程度必要であるのに対し、Dashはたったの4秒とも言われているのです。
またDashは匿名性が高く「通貨が誰から誰に送金されたか」といった情報を第三者が確認できないようになっており、プライバシー管理についても優位性があります。
Cream Finance(通称:CREAMは2020年8月にリリースされた仮想通貨であり、取り扱っている銘柄が非常に豊富であることでも定評があります。
CREAMはBTCやETHなどの主要な通貨に加えてUSDT・USDCなどのステーブルコインにも対応しており、幅広い銘柄を取り扱っていることが特徴です。
また、CREAMは取引における手数料が安価なBSC(バイナンス・スマート・チェーン)に対応している他、AMM(自動マーケットメーカー)というシステムが連携されています。
AMMにおける自動取引では少量の手数料がかかるものの、その一部が参画しているユーザーに還元されるという仕組みがあるので押さえておきましょう。
Uniswap(ユニスワップ)は分散型取引所(DEX)の一つであり、非営利目的のため手数料がほとんどかからないというメリットがあります。
従来のDEXでは流動性が低く先行きを読むのが難しかったものの、Uniswapではトークンをプールさせるといった仕組みが導入されており、高い流動性が実現されているのです。
Uniswapは他と比べて値動きの幅が比較的大きいものの、時価総額がかなり高まっており値上がりへの期待は大きいため、上級者向けの銘柄の一つと言えるでしょう。
Curve DAO Token(CRV)はUniswap同様、分散型取引所(DEX)のひとつであるCurve Finacneで使用できる暗号資産であり、AMMの仕組みも導入されている銘柄の一つです。
Curve DAO Tokenの特徴は取引手数料の安さの他、インパーマネントロスが発生しにくいことが挙げられます。
インパーマネントロスとは「流動性プールに預けたトークンの価格が暴落した際に発生する損失額」のことを指し、資産の運用におけるリスクを減らす仕組みの一つです。
Curve DAO Tokenは安定した年利率を得ることを目的とした運用に向いており、資産運用においての大きな損失を被ることへの心配が少ないことが最大のメリットとなります。
DAOへの参画には以下のようなデメリットもあります。 口座の開設やガバナンストークンの購入を初めて行う方はチェックしておきましょう。
・意思決定に時間がかかることが多い
・どんな人物が参画しているかわからない
・正しい情報を発信している人を見極めるのが難しい
特に34つ目のデメリットに関しては、インターネットやSNS上で「仮想通貨を使って稼いでいる」と自ら発信している人には注意してください。
実際に口座を開設してDAOへの参画を検討する場合は、信頼性の高いWebサイトや実際に参画経験の豊富な身近な知人・友人に相談して情報収集を行いましょう。
この記事では、DAO(自律分散型組織)の特徴や具体的な利用方法、オススメの銘柄を解説しました。
DAOの特徴は「組織内の構成員一人一人が自律的に運営を行う組織であること」です。
一見自由度が高く参画しやすい組織のようにも見えますが、前述の通り組織内にはどこの国の誰が参画してくるかわからず、まだまだ不透明な点は少なくありません。
DAOへの参画及びガバナンストークンの購入のポイントは「如何にして正しい情報を収集し、正しい銘柄を購入して資産運用を行うか」ということです。
初めて仮想通貨を購入する方は、実際にDAOへ参画して資産運用を行っている知人や友人のサポートを借りつつ、仕組みを学びながら資産を運用するのがオススメです。
今後、既存の金融管理システムなどに取って変わる可能性のある仮想通貨。DAOや暗号資産についての知識や教養をつけたい方は、信頼できる方のサポートの元で実際に参画してみるのも一つの選択肢ですね。